令和6年 年頭のご挨拶

(掲載日:2024年01月01日)

 

 

令和6年  年頭のご挨拶

日本貨物運送協同組合連合会
会 長   御手洗 安
 
 新年明けましておめでとうございます。令和6年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。全国の会員連合会・協同組合並びに組合員の皆様におかれては、輝かしい新年を迎えられたことと、心よりお慶び申し上げます。また、かねてより日貨協連の事業運営に対し、格別のご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 
 さて、昨年はコロナ禍が収束に向かい、景気の回復に期待がかかる一方で、諸物価高騰による消費活動の停滞などで荷動きの回復が遅れ、わが業界にとって厳しい年となりました。また、「物流2024年問題」が内外でクローズアップされ、「モノが運べなくなる」可能性が指摘されるとともに、トラック輸送の重要性に対する社会的な認識も高まりました。
 
 このような状況のなかで、本年4月から働き方改革の実践が求められ、日貨協連事業につきましても、中小トラック運送事業者の皆様が抱える諸課題の克服に向け、各協同組合・連合会が十分な機能と役割を発揮できるよう各種事業を積極的に推進して参る所存です。
 
 とりわけ、高速道路諸問題につきましては、高速道路の利活用が働き方改革への対応に不可欠であり、また、本年が10年ぶりの料金制度見直しの年にあたることから、大口多頻度割引制度の拡充と恒久化に加え、ドライバーの働く環境の改善のために、SA・PAの駐車スペースの拡大とともに、シャワー・コインランドリー及びコンビニなどの施設充実に向けた要望を積極的に推進して参ります。
 
 また、昨今の高騰を続ける燃料価格問題に対しては、日貨協連の燃料共同価格交渉を積極的に進め、昨年11月の取扱量は対前年同期比で約10%増加いたしました。また、毎月の燃料価格情勢につきましても、ご協力いただく調査組合を増やして情報精度を高め、機関誌「月刊日貨協連」をはじめ、メルマガを通じて情報発信を行うなど情報収集力と発信力を強化して参ります。
 
 「求貨求車ネットワークWebKIT」につきましては、官民あげて「物流DX」の推進が提唱されており、トラック運送業界が働き方改革への対応に迫られるなかで、新たな輸送機会または輸送力の確保のためのツールとして、さらなる活用が期待されており、この機に一層の普及拡大に努めて参ります。また、成約運賃につきましても、新たな標準的な運賃に近づくよう努めてまいります。
 
 保険事業につきましては、特に貨物保険がワンパッケージ型のリーズナブルな保険として契約数が順調に推移しており、多くの事業者の皆様からご好評を頂いているところです。全国トラック事業グル-プ保険につきましても、上乗せ保障プランの医療保険の加入者が順調に増加しており、目標とする加入者数確保に一定の目途が立って参りました。今後も一層加入しやすい保険を目指して制度充実を図り、福利厚生の充実による人材の定着など、人手不足対策の一助となるよう努めて参ります。
 
 自動点呼機器につきましては、昨年から業務後点呼について自動点呼が認められるようになり、「点呼+ロボット版Kebbi」と同デスクトップ版の本格的な普及に向けた取り組みを推進してまいります。なお、業務前自動点呼につきましても、国において実証実験が続くなかで、早期の制度化を求めているところです。
 
 このほか事業用トラックドライバー研修テキスト及び業務用血圧計などの販売事業につきましても、ドライバーの皆様の安全運転や健康維持に寄与できるよう、本年も継続して取組みを進めて参ります。
 
 また、次世代経営者協議会につきましては、各種調査研究事業に取組むこととしており、今年度は中継輸送の実証実験に取り組むとともに本委員会や専門委員会にも委員として参加し、日貨協連の新しい知識と活力として充実を図って参ります。
 
 今年の干支「甲辰(きのえ・たつ)」は、「春の日差しが、あまねく成長を助く年」と言われております。これまで影になっていた部分にも日があたり、報われ、大きな成長が期待できる年と言われており、皆様方の日々の努力が報われる年となることをご期待申し上げます
 
 以上いくつか申し上げましたが、本年も日貨協連の副会長、理事、各委員会委員、会員の皆様並びに事務局とともに全国の会員連合会、協同組合が、今後ますます発展していきますようご祈念申し上げ、私の新年のご挨拶とさせていただきます。


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