事業報告

令和3年度 事業報告

Ⅰ.事業報告概要

Ⅱ.事業の進捗状況

政策・高速道路委員会所管事業

経済事業・燃料対策委員会所管事業

KIT・情報化委員会事業報告

Ⅰ.事業報告概要

 令和3年度は長引くコロナ禍の影響を受け、年間を通じて厳しい経済情勢が続いた。特に、相次ぐコロナ規制で人や物の動きが停滞するなか、電子部品をはじめとした各種部品不足等による企業の生産活動の停滞なども加わり、荷動きの回復が大幅に遅れた。加えて、年度後半から原油価格が高騰し、中小トラック運送事業者の経営をさらに圧迫した。
ドバイ原油価格は一時14年ぶりの高値を記録し、政府も石油メーカーに対して補助金を支給するなど激変緩和措置を講じたが、ウクライナ情勢が一層激化するなかで、燃料価格は高止まりする状態が続いている。このような状況のなか、日貨協連においても価格動向調査をはじめとした市場価格の情報収集に努めるとともに、日貨協連燃料共同購入制度により、安価で安定的な燃料の確保・提供に努めた。
一方、協同組合・連合会が活用する高速道路料金割引制度に関しては、「大口・多頻度割引実質50%の恒久化」等について関係先への要望活動を継続した結果、大ロ・多頻度割引の最大割引率を40%から50%に拡充する措置が延長された。また、国土交通省の国土幹線道路部会により未来の高速道路及び料金制度等について「中間答申」がとりまとめられ、協同組合が過積載防止や安全運転等の啓発を実施している点が評価される一方で、将来の割引制度の方向性などが示された。
WebKIT事業は長引くコロナ禍による荷動き停滞の影響を受け、荷物情報件数の減少傾向が続いたが、年度後半から回復する傾向が見られた。
なお、標準的な運賃の自動表示機能、傭車追跡機能、テレビ会議機能など、先進的かつ独創的な機能を装備したWebKIT2プラスは開発を終え、令和4年5月に供用開始することとした。
 保険事業については、コロナ禍に於いて対面での営業活動に制約があるなかで、損害保険及び全国トラックグループ保険についても増加傾向を維持した。
AIロボット点呼機器については、国土交通省の「運行管理高度化検討会」の答申が取りまとめられ、乗務後点呼についてロボット点呼機器による自動点呼が初めて認められるとともに、自動点呼機器に係わる認定制度が創設されることとされた。こうした動きに伴い、全日本トラック協会によるロボット点呼機器に係る助成金が措置され、自動点呼機器「ユニボ」の月額利用料を大幅に引下げた。
 このほか、(公社)全日本トラック協会との連携による小規模事業者対策として、「小規模トラック運送事業者のための協同組合活用ガイド」を作成し、全ト協機関紙「広報とらっく3月1日号」に折り込み配布した。
なお、令和3年6月に予定していた全国大会(愛媛大会)の開催は、新型コロナウィルス感染拡大の影響により再度の延期を余儀なくされ、通常総会のみを急遽東京で開催した。
また、その他各種会議についても、参加者が一堂に会する会議開催が難しくなり、前年度に引き続きオンラインシステムを活用したハイブリッド型の会議を開催するなど組織運営体制の維持に努めた。


【令和3年度重点施策5項目】

一、新型肺炎の影響による貨物輸送量減少に対応した高速料金大口多頻度割引要件の緩和

  及び実質50%割引の恒久化実現に向けた活動の展開

一、連合会・協同組合の組織強化に向けた活動の展開(新型肺炎影響対応の支援)

一、燃料価格の地域格差是正と燃料確保対策への取組み

一、WebKIT2の普及拡大による輸送効率化の促進(WebKITビジョン2025の推進)

  WebKIT2の標準的な運賃への対応とモバイル端末利用での操作性の改良

一、新型肺炎やその後に対応した働き方改革と作業効率化を図るためのIT投資



Ⅱ.令和3年度事業計画の進捗状況

総務委員会所管事業


1.組織基盤の強化・基盤拡充

(1)会員増強

 所属会員数は、期首98組合(内連合会32)から103組合(内連合会32)へ5組合増加し、いずれもKITを利用する組合の加入によるもの。


(2)ウィズコロナに対応した会議の推進

 総会・理事会・各委員会等において積極的にWeb会議システムを活用し、安定的な会議運営体制の維持に努めた。

 またカメラ・パソコン・高解像度のプロジェクター等の最新機材を導入し、より円滑なWeb会議開催のための環境を整備した。


(3)小規模事業者コロナ時・災害時特別対策委員会(全ト協)の対応

 小規模事業者向け組合加入促進のリーフレット「小規模トラック運送事業者のための協同組合活用ガイド」を作成し、全ト協機関紙「広報とらっく3月1日号」に5万3千部折込配布した。

 また、各種会議や説明会等開催時にも同リーフレットを配布し組合の重要性と活動内容の理解を深めた。


(4)AIロボット点呼機器の普及拡大

 AIロボット点呼機器のさらなる普及促進に向け、①各県のトラック協会をはじめ会員連合会・協同組合等と連携し全国で説明会を43ケ所(延べ参加人数2,004人)開催した。

 ①各県のトラック協会をはじめ会員連合会・協同組合等と連携し全国で説明会を43ケ所(延べ参加人数2,004人)開催した。

 ②また、国土交通省の「自動車運送事業の運行管理高度化検討委員会」へオブザーバー参加するとともに、AIロボット導入事業者の各種データや業界意見の伝達を行った。

 ③なお、全日本トラック協会助成金の創設(令和3年12月)にあわせて、ユニボの月額利用料を大幅引下げした。


(5)現預金運用の検討

 総務委員会及び正副会長会議、理事会において慎重に論議を重ね、商工中金の株式を当面5千万円上限に取得することとした。

 なお令和3年度は相対取引で購入依頼のあった組合より2万株を330万円で取得した。


(6)事務局体制の整備

 AIロボット・その他各種業務拡大につき若手の職員2名を採用し、事務局体制の充実・強化を図るとともに、職員の研修機会等を通じて事務局の一層のスキルアップを図った。



2.通常総会並びにトラック運送事業協同組合全国大会の開催・準備

  (1)令和3年度全国大会(開催延期)

 令和3年6月9日(水)に四国ブロックの愛媛県松山市において第57回通常総会並びに令和3年度トラック運送事業協同組合全国大会を開催する予定で準備を進めていたが、新型コロナウィルスの感染拡大にともなう緊急事態宣言の発令等を踏まえ、開催を再度延期した。

 なお、通常総会については、Web会議システムを活用して、ハイアットリージェンシー東京において役員改選を含めた通常総会を開催した。

  (2)令和4年度全国大会(愛媛大会)

 令和4年度に開催する通常総会並びにトラック運送事業協同組合全国大会について(1)の内容を受け、令和4年6月15日に愛媛県松山市において開催することとし、
地元の愛媛県内の会員協同組合の協力を得て準備を進めている。



3.広報活動の展開

業界専門誌等を積極的に活用して、日貨協連の各種取組み及び各種経済事業に係る情報提供に努めた。



4.会員事務局役職員連絡会議

 4月26日と11月10日の2回に亘り、Web会議システムを併用した事務局連絡会議を開催し、日貨協連の取組みをはじめ最近の高速道路問題、燃料情勢などの情報提供及び意見交換を行った。



5.調査研究事業

 ①AIロボット点呼機器実証実験

 ②協同組合・組合員の連携による働き方改革、中継輸送の在り方に関する調査

 ③トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態調査

 等について次世代経営者協議会が中心となり、調査研究事業を実施した。



6.青年組織の活動

令和3年10月6日と令和4年1月17日の2回に渡り、Web会議システムを併用して会議をおこない、上記全ト協受託事業の実証実験への取組みや正副会長の常任委員会へ委員として参画し見識を広めた。



政策・高速道路委員会所管事業

 厳しい経営環境が続くなかで、依然として組合員の高速道路料金に対する負担は大きい。

 このため、現状の各種割引制度の拡充を中心に、(公社)全日本トラック協会との連携による高速道路料金割引制度に関する要望活動を積極的に展開した。

 一方、国土交通省からは令和3年8月に国土幹線道路部会による、未来の高速道路及び料金制度等についての「中間答申」がとりまとめられ、『「大口・多頻度割引」の見直しにあたり、過積載防止や安全運転等の啓発活動を実施している『協同組合等』に留意し、意見を聴きつつ検討することが望ましい』との内容が盛り込まれた。

 また、この中間答申を受け、日貨協連が従来より要望している「深夜割引制度の仕組みの維持と拡充」に対し、国交省より見直し案が提示され、業界団体としての意見を求められている。



1.要望結果等

(1)大口・多頻度割引制度における最大50%割引延長

 日貨協連をはじめ、全国の会員連合会、並びに傘下の協同組合等が、全日本トラック協会等と連携し、国会議員並びに関係行政機関に対し、積極的に要望活動を行った結果、大口・多頻度割引制度における最大割引率を40%から50%に拡充する措置の延長(令和5年3月末まで)が認められた。

(2)深夜割引見直し及び長距離逓減の見直し案の提示

 日貨協連の従来からの要望である「深夜割引・長距離逓減制割引の拡充」の要望に対し、令和3年12月国交省道路局より日貨協連の要望趣旨とは異なる深夜割引の仕組みの変更を伴う「深夜割引見直し及び長距離逓減の見直し(案)」がトラック業界(全ト協・日貨協連)に対し提示された。

 また、今年2月には更なる「2次見直し(案)」が提示され、業界団体としての意見を求められ、「高速道路問題専門委員会」において検討を始めた。

(3)大型車駐車マスの拡充

 令和3年度大型車マス 約910台の拡充完了。

 また、令和4年4月20日には、NEXCO3社(東日本・中日本・西日本)より、令和4年度から令和6年度までの3か年で大型車マス約1,500台の拡充計画(うち  約600台の拡充に着手予定)が公表された。



2.高速道路における諸問題に関する勉強会について

 国土交通省、日本道路保有機構、6高速道路会社、全日本トラック協会、日貨協連による「高速道路における特殊車両通行許可制度に関する勉強会」は、コロナ禍で一時的に開催が休止されていたが、日貨協連からの要望により、約1年ぶりに再開された。

 日貨協連においては、『利用約款違反への対応強化』『連帯責任の見直し』『高速道路料金請求データの無料化・オンライン化』等の問題について説明・要望し、今後議論が行われる見通しとなっている。



3.各種要望活動等

主な活動内容は以下の通り。

(1)昨年秋以降、全国各地で日貨協連傘下の連合会・組合において、高速道路料金割引制度に関する要望等、積極的な活動を展開。

(2)令和3年12月 村山一弥道路局長宛「高速道路料金割引制度に関する要望」提出。

(3)令和4年1月 御手洗副会長・愛媛県協組・日貨協連と共同で、関係議員(高市早苗自民党政調会長他宛)並びに国交省道路局に対し、高速道路料金割引制度・各種規制見直し等の要望を実施。

(4)令和3年11月 全国中小企業団体中央会の決議において、「大口・多頻度割引の拡充」「契約単位割引の維持」「組合連帯責任の見直し」が採択され、政府に対し要望を行った。



経済事業・燃料対策委員会所管事業

 令和3年度は新型コロナウィルスの感染症の影響を考慮しながら、各地区トラック協会や地域連合会・単組のニーズが高かった「ロボットセミナー」を全国各地で40回を超え開催し、その中で各種保険をはじめ、日貨協連の取り扱う経済事業の周知活動を積極的に展開した。

 また、(公社)全日本トラック協会の機関誌「広報とらっく」をはじめ業界専門紙を活用し、広告掲載するとともに記事掲載等のPR活動に努めた。

 こうした結果、保険事業において主力の「貨物保険」「生命保険」とも順調に契約数を伸ばした。

 なお、令和4年度9月より「組合加入意向のある見込み組合員向け」に販売対象を拡大、保険料の更なる引き下げによる、貨物保険の一層の普及拡大に向け取り組んでいる。

 また、「ETCスルーカード事業」については、昨年度実施した規約の見直しにより、安定的な制度運営が行われている。

 燃料対策事業においては、昨今の急激な燃料価格高騰の中、燃料共同購入制度により、安価で安定的な燃料の確保に努めるとともに、政府による「激変緩和措置」等の燃料関連情報の積極的な情報の収集と提供に努めた。



1.損害保険事業

(1)日貨協連貨物補償制度

①加入状況

≪目標≫ 加入事業所数:1,200事業所

≪実績≫ 令和4年3月現在1,250社(前年対比+92社増)

     取扱保険料349,533千円(前年対比108.0%) 

②普及拡大の取り組み

 令和4年9月契約分より、「組合加入意向のある事業者へ販売対象拡大」
「更なる保険料の引下げ」等の制度改定を予定、更なる普及促進に取り組んでいる。



(2)日貨協連取引信用保険 (保険年度 令和2年9月~令和3年8月)

加入状況

≪目標≫ 加入組合数:100組合

≪実績≫ 令和4年3月現在103組合(前年対比+6組合)

加入事業所1,741(対前年同期比+52社)

契約保険料52,282千円(前年対比-293千円)



(3)ETCコーポレートカード盗難保険 (保険年度 令和2年4月~令和3年4月)

加入状況

≪実績≫ 令和4年3月現在190組合(前年対比+5組合)

 カード枚数95,044枚(前年対比+2,785枚)



2.生命保険事業

(1)全国トラック事業グループ保険

加入状況

≪目標≫ 13,000人

≪実績≫ 令和4年3月現在13,018人(前年対比+685人)

(2)生活習慣病保障プラン(新規)

加入状況

≪目標≫ 1,000人

≪実績≫ 令和4年3月現在1,211人(前年対比+523人)


(3)保険引受会社の保険引受割合の変更

 次年度(令和4年度)の引受保険会社と保険引受割合を下記表の通りとした。

引受保険会社 大樹生命保険株式会社 住友生命保険相互会社 合計
保険引受割合 90.0% 10.0% 100%

(4)配当金

保険制度加入者に対する令和3年度の配当率(対象:令和3年4月時点加入者)は 55.9%となった。 



3.日貨共済退職金制度(保険年度 令和2年12月~令和3年11月)

加入状況

≪実績≫ 129人(令和4年3月現在)


4.日貨ETCスルーカード事業

≪実績≫

利用組合98組合 1,662事業者 カード発行枚数21,686枚 

年間利用額 2,736百万円(※) 

商工中金の銀行保証700百万円 

提携手数料7,805千円(※)

※は令和3年1から12月分暦年実績


5.主要資材斡旋事業(令和4年3月現在)

①事業用トラックドライバー研修テキスト

 ≪目標≫ 19,000千円 (3,000セット)

 ≪実績≫ 18,390千円  (2,969セット)

②業務用血圧計

 ≪目標≫ 32,200千円 (310セット)

 ≪実績≫ 26,067千円  (239セット)

③AIロボット点呼機器(レンタル)

  目 標 収入実績
総売上高(円) 79,925,000 68,384,745
販売数 90 56(累計114)

④非接触型体温計

≪目標≫ 21,120千円 

≪実績≫ 3,215千円  (344個)



6.燃料対策事業

(1)「全国協同組合燃料価格調査」の実施

 昭和54年に以来継続している「全国協同組合燃料価格調査」は、本年度においても約130の日貨協連会員連合会・協同組合の協力を得て実施した。

本調査は軽油価格動向の把握と分析を行うとともに、調査結果を調査協力組合等に報告することで、全国の日貨協連会員が実施する燃料共同購入事業の価格交渉の際の資料として有用に活用されている。


(2)「日貨協連燃料共同購入制度」の実施

 「日貨協連燃料共同購入制度」は、平成19年7月にスタートした。毎月末日の2営業日前に選任された交渉団が燃料販売会社4社と個別に価格交渉を行うもので、日貨協連「全国協同組合燃料調査価格」の平均を下回る水準で決定されている。本年度は新たに6組合が参加し、6連合会48組合が本制度を利用した。

 これらの結果、令和3年度の利用量は対前年度比約12%増の46,154KLとなり、引き続き順調な伸びを示している。


(3)燃料価格等の情報提供

原油価格及び石油製品の価格動向について、定期的に機関誌「月刊日貨協連」及び日貨協連メールマガジンに分析データ等を掲示し、会員連合会・協同組合が行う燃料共同購入事業の交渉資料として提供した。

 また、昨今の急激な燃料価格高騰の中、政府による「激変緩和措置」等の燃料関連情報の積極的な情報の収集と提供に努めた。



KIT・情報化委員会 所管事業

 当年度の事業は、ウェブ開催による委員会や研修会の実施など、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた計画を推進した。

 また、常にシステムの安定的な稼働を確保することで、求荷求車マッチングのインフラとしての役割を果たした。

 さらに、先進的かつ独創的な機能の装備とともに、さらなる利便性の向上を図る新システム『WebKIT2プラス』の開発を進め、業界標準のプラットフォームとしての地位及び基盤を一層強固にする取組みを推進した。


1. 普及拡大状況

日貨協連会員連合会および協同組合並びに(公社)全日本トラック協会、都道府県トラック協会と協調して開催する説明会の開催に代えて、業界専門紙への広告出稿やWebKIT活用事例集や体験用IDなどオンラインコンテンツの活用による加入促進に努めた。

 4組合の新規加入があったほか、新たな営業所での利用が拡がったことが寄与し、ID数は前年度比339増(+5.6%増)の6,401となり、増加傾向を維持した。


(1)会員数

  前年度 当年度 増減
 総ID数 6,062 6,401 +339 +5.6 %
 加入組合 184 188 +4 +2.2 %
 組合員事業者 2,828 2,951 +123 +4.3 %
 営業所等 858 946 +88 +10.3 %
 追加端末 2,192 2,316 +124 +5.7 %

【図1】【年度別】会員ID数の推移



(2)新規加入協同組合一覧(4組合)

会員名 所在地 所在地
滋賀県輸送事業協同組合 滋賀県草津市 松村 浩志
紀の国運送事業協同組合 和歌山県和歌山市 川原 秀之
加南輸送利用協同組合 石川県小松市 吉田 一幸
カーゴジャパン協同組合 大阪府大阪市 吉井 省三

※申請順、敬称略



(3)加入説明会の実施(4回)

開催日 対象
4月20日 三河港トラック運送事業協同組合
6月16日 滋賀県輸送事業協同組合
11月12日 加南輸送利用協同組合
12月14日 (一社)宮崎県トラック協会


(4)広告出稿(7媒体)

掲載月 媒体
令和3年11月 物流ニッポン(株式会社物流ニッポン新聞社)
令和3年11月 物流ウィークリー(株式会社物流産業新聞社)
令和3年11月 週間物流(株式会社近畿トラック新聞)
令和3年11月 輸送経済新聞(株式会社輸送経済新聞社)
令和3年11月 日本流通新聞(有限会社新日本流通新聞社)
令和3年12月 輸送新聞(株式会社輸送新聞社)
令和4年3月 ロジカイ2022(運輸新聞株式会社)

【図2】広告データ(タブロイド判 全5段)



2.稼働状況

 求車(荷物)情報件数は、期首から前年同月比で増加傾向が続き、対前年比48%増の1,351,844件に上った一方、求車(車両)登録件数は、対前年比11%減の179,222件にとどまった。

 また、成約件数は前年比6%増の284,067件となり、過去最高の件数を記録した。

 さらに、成約運賃指数は、2019年9月以降前年割れが続いていたが、7月以降はプラスへ転じ、回復傾向が継続した。


(1)情報件数

  前年度 当年度 増減
荷物情報 登録件数 914,565 1,351,844 +47.8%
成約件数 267,276 284,067 +6.3%
成約率 29.2% 22.8% -6.4㌽
車両情報 登録件数 200,661 179,222 -10.7%
成約件数 10,663 11,376 -6.7%
成約率 5.3% 6.5% +1.2㌽
取引総件数 272,250 284,067 +4.3%

【図3】荷物情報の登録件数と成約件数の推移



(2)運賃指数

  前年度 当年度 増減
成約運賃指数 114.0 115.6 +1.6㌽(+1.4%)
荷物重量4t以下 118.8 120.4 +1.6㌽(+1.3%)
荷物重量4t超 111.9 113.1 +1.2㌽(+1.1%)

 【図4】年度別の成約運賃指数(年平均)の推移



 【図5】月別の成約運賃指数の推移



(3)統計データの作成及び公表

 荷物及び車両の登録や成約の情報件数と成約運賃指数などシステムの稼働状況をまとめた統計データを毎月作成し、広く内外に公表した。

 「WebKIT月例報告」は、荷動きや需給の動向をいち早く把握することができるとの評価を得ており、「WebKIT成約運賃指数」は、(公社)全日本トラック協会と連名で毎月公表している。 なお、企業向けサービス価格指数を公表する公的金融機関に対して、WebKIT統計データを継続して提供した。


(4)「貨物自動車運送事業における取引状況分析調査事業」の調査業務への協力

 貨物自動車運送事業における取引実態の情報の収集及び分析による課題の抽出及び整理を行い、適正な取引環境を構築することを目的とする国土交通省の調査実施にあたり、WebKITの取引状況等のデータを用いて、適正な取引環境を構築するための施策及びその活用方策について検討をしたいとの国土交通省からの協力要請を受け、当該調査事業の受託者へ機密保持契約を締結の上、データの提供を行った。


3.品質向上等

(1)標準的な運賃の普及・浸透

 距離制運賃、時間制運賃について、「地域」、「車種」、「距離」、「時間(時間制の場合)」を入力すると簡易的に「標準的な運賃」が計算できるシミュレータアプリについて、(公社)全日本トラック協会の要請に応え、トラック協会会員版の開発に協力した。

 既に運用しているWebKIT会員向けアプリと合わせて、広く業界へ「標準的な運賃」の普及と浸透に取り組んだ。


(2)E-learningの実施

 ウェブキットの健全な取引秩序を維持し、事業理念の共有を推進するため、新規加入者を中心に、適正利用ガイドラインの学習動画を活用したE-learningを定期的に実施し、操作担当者の理解度向上を図った。


(3)品質向上への取組み

荷物情報の一部登録要件及び希望運賃の登録時に、適正利用ガイドラインに反する内容の登録を制御する機能を実装し、登録情報の品質向上に努めた。

また、組合による取引評価データのダウンロード機能を通じて、評価内容等を組合員へフィードバックできる体制を整え、取引データを活用した輸送品質等の向上を図った。


4.研修活動

感染防止対策の観点から動画の視聴による研修会の開催とし、経営者並びに実務者の関心が高いテーマに基づいてウェブ形式にて全4回実施した。

ウェブ開催については、研修の受講者側が好きな時間や場所で動画を視聴できるため、柔軟性が高いとの評価が寄せられた。


配信月 テーマ
令和3年 8月 運送会社の時流適応戦略セミナー
令和3年10月 日本経済と国内貨物輸送量の短期・中期見通し
令和3年12月 トラック運送業の原価計算
令和4年 2月 物流DXとWebKIT2について《パネルディスカッション》


5.システム運営

(1)システムの安定稼働

 求車需要の増大に比例して登録件数及び検索回数が増大し、大量データのリアルタイム処理が求められる状況下においても、システムの安定的な稼働の確保を実現するため、サーバやネットワーク機器等クラウド環境の監視及び保守のフローを全体的な視点で適切に制御・管理するなどの措置を十分に講じたことで、稼働率100%を達成した。


(2)次期システムの開発

 標準的な運賃の参考表示、ドライバー専用アプリを用いた傭車追跡、テレビ会議機能の標準装備などの先進的かつ独創的な機能を取り入れたWebKIT2プラスの開発に取組み、要件定義、開発作業、テストの各工程を着実に進めた。

3つの新機能の内容について、①「標準的な運賃の自動表示機能」は、積卸地の入力内容から距離を自動取得し、地域や重量の入力条件と合わせて標準的な運賃(割増等を除く料金表)を自動的に表示するもので、荷物情報の登録時に表示されるようになることで、標準的な運賃の普及・浸透を図り、適正運賃の収受促進に寄与できるものとなる。

次に、②「傭車追跡システム機能」は、ドライバー用のスマートフォン専用アプリを利用して、GPS位置情報に基づいた傭車位置情報管理機能を搭載するもので、荷物・車両の現在位置のほか、運行開始や積込中、遅延などの輸配送ステータスがWebKITへアップロードされ、WebKITの成約者間でリアルタイムに共有でき、緊急対応や荷主報告などの円滑な対応が可能となる。

最後に③「テレビ会議システムの標準装備」は、WebKITのアカウントだけでテレビ会議を手軽に利用できるようシステムに組み入れ、商談・交渉時の顔が見える円滑な意思疎通を実現し、一層の安全・安心なシステムの利用環境を提供するものとなる。





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